豊かに生きて豊かに働く経済ブログ

坂めぐみ(めぐ)のブログです

経営する人生~働かなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと働きたいのです~


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皆様こんにちは。
この度は当ブログにお立ち寄り下さりありがとうございます。
 
2018年も半分があっという間に過ぎ、気づけば2018年7月を迎えています。
今年は記録が残る1951年以降で最も早く関東甲信地方の梅雨明けが発表されました(6月29日)。
私としては年明けから色んなプロジェクトを追いかけているうちに夏がやって来た、という印象です。
(因みにそれまでの梅雨明け発表の最速記録は2001年の7月1日だそうです)
ただ、最近の豪雨は心配です。特に西のかたは大変みたいだと、ニュースで伝わってきます。どうぞお気をつけてください。
 
そしてこの時期、FIFA WORLD CUPを深夜(若しくは明け方)から観戦して翌日の仕事を眠気と戦いながら奮闘されている方も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、日本対ベルギー戦は仕事仲間と一緒に朝まで応援しました。
サッカー日本代表選手の皆様、そしてサッカー日本代表に関わるの全ての皆様、お疲れ様でした。感動をありがとうございます。
 
さて、今回のブログのタイトルですが、もしかするとその浅薄な題目にあざとさを感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、そうなった経緯があるので何卒ご容赦頂ければ幸いです。
 
耳に残るコピーとビジネスシーンでの体験
先日私が有楽町から丸の内へ向けて歩いていたときの話です。
東京国際フォーラム辺りで信号待ちをしているときに、隣の若いカップルの会話が耳に入ってきました。
「あのゼクシィのCMいいよね」
瞬間、彼氏さんが身構えたような気がしました。おそらく私の勘違いです。
「あれってどれ?」
「ほら、去年くらいにやってたCMだよ」
「そんなのあったっけ?」
信号が青にかわり、カップルは私の前を歩いていきました。
 
彼女さんが言いたかったCMについて私はよく分かりました。
彼女さんが言いたかったゼクシィさんのCMとは、NHKドラマ「ひよっこ」に出演されていた佐久間由衣さん出演のCMで、結婚しなくてもいい時代にそれでもあなたと結婚したい、といったニュアンスのコピーが凄く良かったCMだよね、と私は心の中で彼女さんに同意しました。一方で「ゼクシィ」という単語を無邪気に彼氏さんにぶつけても大丈夫だったのかしらと、少し心配もしました。
私の偏見ですが男性は、「ゼクシィ」という単語を彼女から投げかけられると、「こいつ結婚までのクロージングにきたな」と勝手に身構えてしまうのではないかと、それこそ私は勝手に考えています。
もちろんそんなことを思わない男性も多いと思います。
 
「確かにあのCMは良かったけど、コピーを正確に思い出せないな、なんだっけ」と、思考に霧がかかったような状態で私は丸の内のミーティングスペースに向かいました。
 
そしてそのミーティングを通じて私は改めて「なに」をするかよりも、「だれ」と仕事をするかが本当に大事だなと感じ、ミーティングの直前に調べたゼクシィさんのCMの正確なキャッチコピー「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」と、「誰と仕事をするかが大事であることのメッセージを発信したい」という想いが相俟って、今回のブログのタイトルが産まれました。
大した経緯でなくてすいません。
(因みに2018年のゼクシィさんのキャッチコピーは「結婚するとか、しないとか、それよりもただ、愛してる」だそうです。こちらも素敵ですね)
 
だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、既に述べたように、「なに」をするかよりも「だれ」とするかが、ビジネスのシーンでは本当に大事であることを伝えたいと思います。
 
働かなくても幸せになれるこの時代?
 働かなくても幸せになれる、という表現は少し大げさかもしれません。
そしては私は働くことを、苦役や罰、若しくは生きていくために仕方がないこととネガティブに捉えて忌避すべきものと解釈している訳でもありません。
むしろ私にとって働くことは生きることで楽しみそのものです。以前のブログでもご紹介しましたが、「ワークアズライフ」といった状態です。
 
「働かなくても幸せになれる」という表現は、今この瞬間を切り取れば大げさを通り越して誤った表現かもしれません。しかし近い将来、そんな現実が現れてもおかしくないと思っています。
 
働かなくても生きていける、という意味では「ベーシックインカム」が一つのキーワードになると思います。
ベーシックインカム」は社会保障制度の一種で、生活に最低限必要な所得を国民全員に保証する制度です。例えば、毎月10万円のお金が老若男女を問わず国民全員に給付されるなどです。
イランや米国のアラスカ州などでは、政府が石油などの天然資源で得た収益を国民(州民)に分配しており、これもベーシックインカムに類似するものだと言われています。
 
日本における議論としては、今ある社会保障制度の一部(国民年金生活保護の生活扶助費、雇用保険の失業保険費等)を不要とし、また消費税や法人税増税することで財源を賄う、という議論があります(法人税の引き上げは現実味がないと個人的には思っています)。
またベーシックインカムがあれば、ベーシックインカムが保障することで、解雇規制は大幅に緩和され企業は合理的で柔軟な戦略(機械化に伴い不要となった人材の適時な解雇)をとれるとも言われています。
そもそも労働者の生活保障を企業がとっていく時代ではなくなるのかもしれません。
 
いずれにしろ、ベーシックインカムが実現されていけば、食べるためだけに働く必要がなくなるのです。これは凄いことですよね。
ベーシックインカムのお話については、フィンランド等の取組みも含め、今後の進展を見守りつつ気になったことを今後このブログで記載したいと思います)
 
ベーシックインカムの背景にあるAIの進歩
 ベーシックインカムの議論の背景にはAI(artificial intelligence:人工知能)の進歩があります。
 コンピューター開発が始まって間もない1956年に、米国のダートマス大学人工知能研究者の会議が開催され、そこで初めて人工知能(artificial intelligence)という言葉が用いられたそうです。
そこから約60年でAIはブームと停滞を繰り返しながら、今目覚しい進歩を遂げています。
細かい事例については別でお話させて頂ければと思いますが、AIの進歩によって話題になるのが「デジタル失業」です。
つまりAIやロボットが人間の仕事を変わりに執り行うことで、それまでその仕事についていた人の仕事がなくなる、ということです。
2013年に発表された、イギリス・オックスフォード大学でAIの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授のレポートによれば、今後10年~20年程度で米国の総雇用者の約47%の職が失われる可能性があるそうです。
ちなみに、コンピューター化の可能性が高い職種としては、事務職、販売業、サービス業などが挙げられており、低い職種としては、ビジネス(特に経営者!)、科学研究、教育、医療などが挙げられているそうです。
 
コンピューター化の可能性が低い職種に経営者が挙がっていたことは、10年前に会社員とダブルワークで事業を立ち上げてきて脱サラし、経営の世界で学んできた私としては、なにか働き方を肯定されたみたいで少し嬉しい事実ではありました。
経営を実学で学んできて良かったなと。当時の出会いと自分の選択に感謝です。
 
少し話がそれましたが、「デジタル失業」により、人は単純作業から解放される、という楽観的な見方もできると思います。そしてベーシックインカムによって所得が保障されていれば、本当に「働かなくても幸せになれる」時代がくるのかもしれません。
 
それでもあなたと働きたいのです
「働かなくても生きていける」若しくは「働かなくても幸せになれる」時代を説明してきましたが、それでもやはり人は働くことで幸せを得るのだと私自身は考えています。
人にはお役に立ちたいという貢献の想いと、今よりも良くなりたい・幸せになりたいという向上心が生まれながらに具わっていると思います。
親の手伝いをしたがったり、はいはいからつかまり立ちし、歩き出し広い世界に飛び出す我が子の姿を見て、改めてそう確信しています。
そして働くとは「傍(はた)を楽にする」という語源の通り(諸説あり)、他者のお役に立つことに本質があり喜びがあるのだと思います。
 
私も自分のビジョン(見たい未来・描きたい世界)に向かって目標を設定して、目標を達成するために自分を変化・成長させてきました。その中で少しばかりでも誰かのお役に立てたのではないかとも思っております。
 
そして職業を選択するのであれば、コンピューター化の可能性が低い職種、つまりクリエイティビティが求められる仕事を選ぶことが良いのではないかと思います。創造力が発揮できて、0から1をつくる力が身につく仕事だと思います。
最近気になって読み進めている、Googleで人材育成等のトップを務めていらっしゃった、ピョートルさんの著書「NEW ELITE(ニューエリート)」にも、「これからの働き方のステージは、クリエイティブエコノミー」であり、「ゼロから価値を生み出す」人材や企業が生き残ると言っています。それまではナレッジエコノミーの時代であり、知恵や専門性が優位に働く経済だったと言われています。
 
0から1を創り出すことが重要であり、さらに大事なことは同じ価値観で働きビジョンを共有できる仲間だと思います。
 クリエイティビティにはもちろん情熱や創造性も必要ですが、レバレッジ(直訳はテコの原理のことですが、そこから転じてあるものとあるものの掛け算で、単純な足し算より大きな成果を得る事だと私は解釈して使用しています(≒シナジー効果))も必要になると思います。
レバレッジは人×人だと思っています。 
 
仕事が遊びで遊びが仕事だからこそ、「だれ」と仕事をするかが本当に大事になります。
例えば夢にまで見た世界一周旅行を、一緒にいるだけでお腹が痛くなり嫌悪感が毛穴から溢れ出てくるような嫌いな上司と一緒に行っても楽しくないと思います(あくまで例え話です)。
逆に大好きな人と近所を散歩するだけでも楽しくてしょうがないと思います。
 世界一周旅行と散歩を、ミシュラン3ツ星レストランのフルコースとカップラーメンに置き換えてもいいかもしれません。
「なに」を食べるかよりも、「だれ」と食べるかの方が私たちの心にとって大事だと思いませんか。
 
上述の「NEW ELITE(ニューエリート)」においてピョートルさんは成功の定義を「持続的に成長していること」とし、また豊かさとは「選択肢があるかどうか」だと唱えています。
私も大筋でその通りだと思います。選べる状態こそ豊かな状態だと思います。
 
時代が大きく変化し働き方が変わって行ってもそれでも、いやだからこそ、あなたと働きたいのですと、言える選択肢を持つ自分でありたいなと私は思います。
そしてその相手からも「一緒に働きたい」と言われるような自分の魅力や情熱を磨き続けることが仕事であり私の人生だなと感じております。
 
仕事は「なに」をするかよりも「だれ」とするかが重要で、働く相手を自分で選べるような状態(豊かさ)を手に入れるための努力がますます重要になってくる時代なのではないでしょうか。
 
是非そんな想いで一緒に働くことが出来たら素敵だなと思います。